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投稿日: 02/07/05 16 53 00012 能力名 心臓御殿(ブラッドチェンジ) タイプ 生体変化,機能変化 能力系統 特質系 系統比率 未記載 能力の説明 自分の心臓を排出し、オーラの形と機能を心臓に変化させたものをすぐさま移植する。 その心臓モドキを通過する血液に、オーラの性質を変化させたものを溶け込ませる。 性質の種類は様々。身体、思考能力は飛躍的に上昇し、ある種の毒やウイルスは無効化する。 頚動脈を切られてもすぐにかさぶたができ、自分の血を毒のようにして使うこともできる。 性質の種類は前もって決めたものではなく、心臓が勝手に判断する。 毒などは、血を吸われて瀕死になるような事態に遭遇しないと生まれない。 自分の意思で変化させることはできないが、一度変化すれば次からは容易に変化させられる。 自分のコントロール下には無いので、血が体からどれだけ離れられるかも、全ては心臓次第。 制約\誓約 - 備考 - レスポンス 類似能力 特質系だろこんなん -- 2015-06-12 13 20 12 コメント すべてのコメントを見る 機能変化 特質系 生体変化
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前ページ次ページ鋼の使い魔 フーケを捕らえることに成功したルイズ達。ロングビルこと土くれのフーケは縄で縛られ杖も取り上げられていた。 馬車に乗って学院への帰路を行く。なお、馬車の御者はなんとタバサが買って出ており、御者席では 華奢な腕で見事に馬を操るタバサを見ることが出来る。 ルイズは移動する馬車の上で包まれた布を剥ぎ取った『破壊の杖』をまじまじと見つめている。 「でもこれが本当に『破壊の杖』なの?大仰な名前の割にどう見ても普通の杖に見えるんだけど……」 ルイズの視線は馬車の荷台に手足を縛られて転がしてあるフーケに向かっている。フーケは身動きできないことが実に忌々しいらしく、 顔を背けながら答える。 「そうさ。わざわざやりたくもない秘書をやって何日も下調べをして盗み出したんだ。間違いないね」 そう、フーケが盗み出し、今ルイズ達の手で学院の元に戻されようとしている『破壊の杖』は、一見すれば誰がどう見ても メイジが使うのに差し支えない普通の杖に見える。特徴らしいものがあるといえば、それはタバサが使うような杖と同じくらいに長く、かつ それよりも太くがっしりとした作りをしている、ということだろう。 ギュスターヴの腰でデルフがカタカタとしゃべる。 「相棒、その杖を握ってみな」 「どうして?」 デルフの言葉にタバサ以外の耳目が集まる。 「『ガンダールヴ』はあらゆる武器を使うことが出来る。例えそれが使ったことのない武器でも、一度握ればそれがどんな武器で、 どうやって使うのか分かっちまうのさ」 「でも俺はお前を握った時お前がどんな武器で、とか分からなかったぞ?」 「それはお前……なんでだろ」 ずったん!一同が馬車の上ですっこける。 「なによそれ!」 「いやーなんていうの?相棒が『ガンダールヴ』だってのは思い出したんだけど、それ以外はさーっぱり、思い出せねーの」 やっぱりボロ剣ね、とルイズがため息交じりにつぶやいた。 ギュスターヴはルイズの持つ『破壊の杖』をよく見た。それは先ほどの通りどこにでもあるようなありふれた杖に見える。 杖の頭に龍の頭のような装飾が施されて、黄土色の磨かれた石がはめ込まれている。 「ルイズ、貸してくれないか」 「いいけど。壊すんじゃないわよ?」 ギュスターヴの手にルイズが『破壊の杖』を渡す。ギュスターヴは杖を握って数瞬、痺れるような衝撃を受けた。 自分の思考の中に突如として知識が刻まれていく。それは視界他五感を通じて得られるそれよりも遥かに鮮明に ギュスターヴの脳内を駆け抜けた。脳に焼き鏝で烙印を施すような強烈な刺激を感じるようだった。 「ぐ、ぐぅ…!」 「ギュスターヴ?!」 杖を渡してからいきなり、うめき声を上げて倒れるギュスターヴ。頭を抱えてうずくまった姿にルイズが駆け寄り肩を揺らす。 「はぁっ、はぁっ、はっ……」 「だ、大丈夫なのギュスターヴ……」 「どうよ、相棒」 額に脂汗を浮かべて苦悶の表情を浮かべているギュスターヴは、呼吸を整えながら座りなおし、杖をルイズに渡した。 「なんてことだ。こいつは、こいつは……」 「何か分かったの?」 ルイズは見た。ギュスターヴの顔に写るものを。それは召喚した最初の日、ルイズに向かって何度も鬼気迫る顔で 質問を繰り返していた時のそれと、良く似ていた。 「ああ、こいつの正体が分かった」 「で、何なのこれは?」 「いや、ここで言うのは拙い」 え?とルイズ。キュルケも真剣に聞いている。フーケすら転がされたまま聞き耳を立てていた。 「皆に言う前に、一つ質問をしなくちゃいけない人間が出てきた」 『盗賊捕縛、そして』 陽が徐々に傾き始めた頃、馬車は学院に到着した。衛兵に馬車と捕縛したフーケを引き渡して四人は学院長室へ向かう。 学院長室では臨時的に秘書業務をしていたコルベールが迎えてくれ、まもなくオスマンが四人の前に現れた。 「どうやら無事、賊を捕まえてくれた様だの。奪われた『破壊の杖』も取り戻してくれて何よりじゃ。感謝に絶えん」 『破壊の杖』は今、コルベールが預かっている。 貴族の礼として恭しく頭を下げる三人。 「さて、我々からはその功績に見合った礼をせねばなるまいな。ミス・ヴァリエールとミス・ツェルプストーにはそれぞれ国に シュバリエの認定申請をしておいた。遠からず何らかの沙汰があるじゃろう。ミス・タバサには精霊勲章の授与申請をしておいたぞ。 こちらも同じく、国から何らかの知らせが送られるじゃろうから、虚心に待つように」 「お気遣い感謝します」 らしくなく礼をするキュルケ。タバサも無言のまま頭を下げた。 一方ルイズは、礼をしながらも頭を上げて答える。 「あの、彼には……ギュスターヴには何も無いのでしょうか?」 「んむ……」 オスマンの視線はルイズの問いによって、起立したまま待機しているギュスターヴに移る。両腰に挿された大小の剣が、貴族の証無き この男に一種の風格を与えている。零細な貴族家庭のそれなど吹き飛ぼう、威厳がにじみ出ている。 「……彼は貴族ではないゆえ、王宮から何かを与えるように申請する事はできぬ」 「…そうですか」 しかし、とオスマンは続け、 「何も報酬が無いのも道義に悖るものじゃ。よって、わしの権限により学院の予算から幾らかの金子を包むとしよう。我々には それくらいしか出来ぬ。それで許してもらえぬかな?」 「お気遣い、感謝いたします」 「ありがとうございます」 ここで初めてギュスターヴは礼をした。ルイズも一層深い礼をする。 オスマンはそれらに満足したように微笑み、語りかける。 「さて。賊の侵入でわたわたしておったが、今日は『フリッグの舞踏会』じゃ。お主等も会場の華として楽しんで行きなさい」 再度の礼をして学院長室を辞す三人に、ギュスターヴは足を止める。 「先に行っててくれないか」 「いいけど…どうして?」 「少し用事が出来た。すぐ戻る」 ルイズ等三人が退室し、部屋にはオスマン、コルベール、ギュスターヴの三人が残った。デルフは入室する前にきっちりと鞘に納めて 口を閉じさせてある。 「コルベール君。宝物庫に『破壊の杖』を戻してきてくれんか」 「は……」 なにやらただならぬ空気を感じ取ったコルベールは、何も聞かずに学院長室を出て行く。 夕陽がさしかかり、部屋の中が赤光で満たされる。 「お主は何かわしに聞きたいことがあるようじゃな」 ギュスターヴは何も答えない。ただじっとオスマンを見ている。オスマンは深く椅子に腰掛け、パイプを一息吸って、煙を吐いた。 「……しかし、賊の正体がミス・ロングビルじゃったとはのぅ……」 「彼女とはどこで?」 ん?とオスマン。 「王都の酒場でじゃよ。そこで給仕をしておったんじゃが、話もうまいし気立てもいいし、丁度秘書の席が空いておったからな。 雇ってみることにしたんじゃよ」 女とは分からぬものじゃなぁ、とオスマンは嘆く。 「……いくつか聞きたいことがある」 「わしに答えられるものならお教えしよう。今を逃せば聞けまいこともあろうて」 「大きくは二つ。まず『破壊の杖』の出所について」 「ふむ……」 パイプを皿に置いてオスマンは手を組んだ。 「あれはこちらの世界のものじゃない。俺の居た世界のものだ」 「君の世界……とは、なんだね?」 「ここから遥か遠くだ。貴方達の言う東方の国よりもずっと遠くにある」 ほう、と一言だけ相槌する。 「あの杖は俺のいた世界にあるフォーゲラングという町で製造されていた杖だ。品目は確か……『砂龍の杖』…だったか。それが何故この世界に あって、『破壊の杖』なんて呼ばれているのか。フーケを問いただして聞いたところじゃ宝物庫に寄贈したのは学院長自身だというから、直接聞くのが早いだろうと思って」 パイプから立ち上る煙が細く伸びて、天井に当たって砕ける。 オスマンはギュスターヴのまっすぐな瞳を見て、呵呵と笑う。 「年嵩に合わず正直な男じゃのぅ、君は。……まぁよい。もうずっと昔の話になるかのぅ。わしはその時、一人森の中に入って秘薬の材料になる薬草を探しておった……」 オスマンは語り始めた。杖を手に入れた日のことを……。 それは今日より遥かに昔。ハルケギニア内陸部に広がる名も無き森の一つ。樹木の根が地面をうねらせ、空は広がった枝で隠された森の奥。その時は霧が泥のように濃 い。 「視界が霧でさえぎられ始めた時じゃ。わしは風の魔法で突風を起こし、霧を散らせて視界を取ろうとした」 巻き起こる風で吹き払われていく霧。風で切り裂かれた霧の向こうにはわずかに開けた空が見えた。と、空から光るものと人のものでは決して無い奇声が同時に振り落ち てくる。 それは濃い緑色の鱗をした二足の竜。翼を広げても3メイルほどにしかならないが、鋭い爪と牙を供えた幻獣らの中で上位に君臨する一種、ワイバーンだった。 「わしは強い魔法の反動で反撃をすることが出来なかった。あと一歩でワイバーンの爪がわしにかかるという時、何者かが木の影から飛び出してワイバーンを打ち据えたの じゃ」 その何者かはワイバーンに慄き倒れていたオスマンを起き上がらせると、再び低空で飛翔し襲い掛かってくるワイバーンに杖を向けて何かを叫ぶ。 すると杖先に仄かに光る石の壁が出現し、そこから光の玉のようなものを発射してワイバーンを打った。次の瞬間にワイバーンはぴしぴしと音を立てて石化し、 崩れて砂に変わったという。 『大丈夫ですか。ご老人』 『う、うむ……』 『ここは危険だ。私の杖をお貸ししましょう』 「そう言ってわしに渡してくれたのが、『破壊の杖』じゃ」 その後再び掛かり始めた濃い霧の向こうから男を呼ぶ声がしたという。 『ヘンリー!どこにいったんだよー!』 『すみません、仲間が呼んでいますので、失礼』 『ま、待ちなされ!』 「何者かが呼ぶ声の中、霧の奥に彼は帰っていった。再びわしが霧を払った時には、もう影も形もなかったのじゃ」 オスマンが語った過去。霧の向こうからやってきた男が持っていた『サンダイルの世界の武器』、それが今学院に眠る『破壊の杖』の正体だった。 ギュスターヴはそれが、ある一つの疑問点を自らに提示するものだと気付いた。 「サモン・サーヴァント以外の方法でハルケギニアにやってきた人間がいる?」 それまでギュスターヴは、自分がルイズに召喚されてハルケギニアにやってきたのは何らかの奇跡か偶然か、ともかく砂漠で砂金を拾うような僥倖の結果だと 考えていたが、オスマンの語る話が事実であるならば、サンダイルとハルケギニアはどこかで繋がっている、という可能性が生まれる。 それはギュスターヴに並々ならぬ衝撃を当たるものだ。 「かもしれぬ。じゃが、わしは君とその男以外にそう言ったものを知らぬ」 「そうか……」 オスマンの語るサンダイルへの手がかりはそれ以上ないようだ。ギュスターヴはもどかしいものを感じずには居られない。 「君も元の世界に帰りたいかの?」 「……わからない。ただ、帰る方法があるならばそれを探すのもいいし、少なくともルイズの使い魔をやっているのも、それほど辛いわけでもないからな」 「おぬしは優しいのぅ」 それと、とギュスターヴが続く。 「もう一つ質問があるんだ。この左手の刻印について」 「む……」 左手の甲をオスマンに見せながら話すギュスターヴ、オスマンの表情は一転して、硬くなった。 「ある者からこれは『ガンダールヴ』という伝説の使い魔のものだと聞いた。教えてくれ。伝説というのは何なんだ?」 オスマンは組んだ手を解き、手癖のようにパイプをとって蒸して、また置いた。 「ふむ…昔、今は我々が『聖地』と呼ばれるところに始祖ブリミルが降り立った。彼は虚無の魔法を使い、エルフと戦った。 戦いによって豊かな大地を手に入れたブリミルは、三人の子供と一人の弟子に国を作らせ、それが今のハルケギニアの祖形となった、と言われておる。 『ガンダールヴ』とはその始祖ブリミルが従えたと言われる四つの使い魔のうちの一つじゃ」 曰く、あらゆる武器を使う『ガンダールヴ』、あらゆる幻獣を操る『ヴィンダールヴ』、 あらゆる魔法道具に精通する『ミョズニトニルン』、そして語られぬもう一つ…… 「……じゃが、君の口から『ガンダールヴ』の話を聞くことになるとはのぅ」 「なんだと?」 「わしらは以前から君が『ガンダールヴ』ではないかと考えておったが、確証がなかった」 その言葉に苦い顔をするギュスターヴ。己が何者かに監視されていたと聞かされて心地よいものなど居ない。 「そう嫌がることもあるまい。君はありとあらゆる武器を用い、主人を守る盾となったのじゃ。その力でミス・ヴァリエールを守ってあげなさい」 「…俺が守ってやらなくても、多分ルイズは強い」 「ほぉ。なぜだね?」 今回は無事平穏に戻ってきたとはいえ、オスマンの目から見ても、ルイズは無力な娘だ。魔法の使えない貴族に居場所があるほどトリステインは広くない。 「何故かな…そうだと言いたくなる」 対するギュスターヴの目は、どこまでも澄んでオスマンを見据えていた。 夕食の時間と同時にアルヴぃーズの食堂は今、盛大なパーティの会場となっている。生徒達貴族の子女がお家の恥にならぬよう、一層の装束をめかし込み、 気に入ったもの同士で踊り、或いは食事に手をつけていた。 ギュスターヴはオスマンとの会談のあと、ルイズの部屋に戻ったのだが、クローゼットを引っ掻き回した跡があるだけで部屋主を見つけることが出来なかった。 夕食の時間ともあるから食堂に居るのだろうかと思ってやってくるとこのような次第である。 「ハァイ。待ちくたびれましたわミスタ・ギュス」 鮮やかな赤いドレスに身を包み、長い髪を纏め上げてうなじを見せて歩くキュルケが出入り口に立っていたギュスターヴに声をかける。 「これが言っていた舞踏会ってやつか……」 「そうよ。よろしかったら一緒に踊ってくださいません?」 「ちょっとキュルケ!勝手に人の使い魔と馴れ馴れしくしないで!」 怒鳴りこみながらコツコツコツ、と細かい足音を立ててキュルケの背中に迫ってきたのはルイズ。しかしその装いはギュスターヴの知るルイズを大きく変えてみせる。 薄い桜色の生地を豪華に使ったドレス、二の腕まで覆った手袋も上質のシルクで作られ、髪留めもネックレスも特注の一品であることがすぐに分かった。 なによりそれを身に着けるルイズ自身が装飾品に負けない気品を漂わせて立っている。血の良さが振りまかれた生粋の貴族であることが、そこに示されている。 年ながら気圧されるような迫力を伴う二人に笑って答えるギュスターヴである。 「二人とも立派な姿だな。……ところでタバサは?」 「あそこ」 二人は食堂の一角、テーブルが置かれて普段より一層の豪華な料理が並ぶ場所を指した。 タバサも彼女らと同じく肌理の細やかな黒いドレスで着飾っていたが、ダンスや音楽に全く興味を示さずひたすら食事に手をつけていた。 ところで、とルイズがギュスターヴを見上げる。 「ギュスターヴ。オールド・オスマンと何を話していたの」 「ん、まぁ、ちょっとな……」 果たして話すべきか、ギュスターヴは悩むのだった。 パーティも酣(たけなわ)。ギュスターヴは食堂から延びるバルコニーに一人、立っていた。備え付けのテーブルにはデルフが外されて置かれ、その脇に 空のグラスが2つ、栓の抜かれたワインボトルが一緒に置かれている。 ギュスターヴは壁に寄りかかるようにして月を眺めた。サンダイルには無い、大小の月。 軽い足音がして振り向くと、ルイズが立っていた。 「踊らないのか?」 「あまり気が乗らいわ。相手もいないだろうし」 そうか、と何も言う事がないままに、流れる時間。食堂から漏れ出る音楽が変わった。 テーブルの上にあるグラスをとり、ギュスターヴはワインを注いだ。 「結局、『破壊の杖』って何だったの?」 ルイズへ答えるべき、なのだろうな、と、ギュスターヴは一口ワインを飲んでから答える。 「……同輩の忘れ物、って言ったところだな。多分この世界であれを使うことの出来る人間は、居ないだろう」 「ギュスターヴの世界……サンダイルの物だったのね」 「ああ。どうやってあれを持ってハルケギニアに来たのやら。知りたいものさ」 ルイズもテーブルからボトルをとってグラスに注いだ。 「……やっぱり、サンダイルに帰りたいの?」 「ん……?」 ギュスターヴがルイズを見ると、少し目が潤んでいた。既にアルコールが嵩一杯まで染みこんでいるから、ではないだろう。 「……どちらでもいいさ。でも帰る方法を探しながら使い魔をやるのも楽しそうだ」 ギュスターヴは笑った。なんて事の無いように。 考えていたのだ。食堂にはいってからずっと。おそらく向こうでは、サンダイルでの自分はもう死んでいる。いや、死んだ扱いになっているだろう。 であればむしろ帰還は、友人達の行動の妨げになるのではないか。しかし一方で、郷愁の念に駆られないわけではない。 なぜなら不確かながらも、こちらとあちらはつながりがあるようだから。ならば、つながりを探しながら、やはりルイズのそばで使い魔の真似事をして過すのも悪くない。 それくらいには思えてきたのだった。 術不能の偏見、王家の血の宿命、それらから切り離されてここに立っているギュスターヴは、いろいろな意味で自由な己を捉えなおすのだ。 「不遜な男ね」 かもな、と答えるギュスターヴ。ルイズはワインを飲み干してグラスを置くと、ギュスターヴに手を伸ばした。 「ダンスは出来る?」 「一応嗜み程度にはな」 「では、お相手してくださいまし、ミスタ」 やっぱり酔いが深いのだろう。ルイズの目が少し蕩けている。仕方無いなぁ、とルイズの手を取ってギュスターヴは食堂の中に入っていった。 バルコニーに置かれたテーブルに残されたデルフが、カタカタと鍔を鳴らす。 「こいつぁおでれーた。主人のダンスの相手をする使い魔なんてな」 残されたワインの水面に、二つの月が写りこみ、揺れた。 前ページ次ページ鋼の使い魔
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Dora どーら 銀の魔女の手下。その役割は主張。 体についたパイプから近所迷惑な爆音を撒き散らし気まぐれな砂嵐のように移動する。 嫌いなものは磁石。 7話の佐倉杏子の回想シーンにて登場。 魔法少女になりたての杏子に襲いかかるも、その槍で一刀両断にされる。 一瞬しか登場しない上、TV放映版では親の魔女Giselaと区別がつかなかったことから、更新された魔女図鑑を見て「こんな奴いたっけ?」と首をかしげる人が続出した悲劇の使い魔でもある。 外観 TV放映版では、親の魔女Giselaから顔にあたるハンドルバーとヘッドライトのような部品を取り除き、無数のライトをつけたような姿だった。 しかし、BD/DVD版で作画が修正され、Giselaとの差別化が図られた。 Giselaの流用だった腕は独自のマジックハンド状のものにかわり、「主張」の役割にふさわしいラッパ状の部品が追加された。 ポータブル版では姿をタイヤ状に変化させられることが判明した。 ポータブルでのドロップアイテム どの形態でもSTR強化ポイントをドロップする。マミルートでの攻撃強化にも利用できる。 名前 コメント
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悪辣クラスター弾の(of Cluster Munitions) 凶暴策略の(of Trickery) 邪悪楔打ちの(of the Clipshot) 激怒卑劣なる薬師の(of the Vile Apothecary) 悪辣 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (マリグナントの心臓 悪辣.png) クラスター弾の(of Cluster Munitions) 幸運の一撃 最大20%の確率で1個のスタングレネードを投げてXの物理ダメージを与え、敵をX秒間スタンさせる。 凶暴 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (マリグナントの心臓 凶暴.png) 策略の(of Trickery) 遁走スキルを使用すると、不安定な影分身の罠を残し、敵を挑発する。不安定な影分身の罠は6秒後に爆発してXのシャドウダメージを与える。この効果は5秒に1回以上は発生しない。 邪悪 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (マリグナントの心臓 邪悪.png) 楔打ちの(of the Clipshot) 幸運の一撃 最大[20 – 40%]の確率で喉かきスキルが敵にX秒間40%のスロウ効果を与え、射手スキルが敵をノックバックさせる。 激怒 imageプラグインエラー ご指定のファイルが見つかりません。ファイル名を確認して、再度指定してください。 (マリグナントの心臓 激怒.png) 卑劣なる薬師の(of the Vile Apothecary) 攻撃時に[5 – 15%]の確率で、すべての注入効果について通常の[40 – 50%x]の効力が適用される。
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授業が始まる。やっぱりミキタカいないし。あいつ自由すぎ。 モンモランシーとギーシュもいないみたいね。どこでいちゃついてるのかしら。うらやまいやらしいわね。 「皆さん。春の使い魔召喚は大成功のようですね」 それは意見の分かれるところだと思いますシュヴルーズ先生。 「おやおや変わった使い魔を召喚したものですね、ええと……」 顔を伏せる生徒複数名。変わった使い魔だらけでシュヴルーズ先生がいじる相手に困ってる。 何あの蛙みたいなの。マリコルヌの? ちっさ。しょぼっ。後で笑ってやるの決定ね。 キュルケ誇らしげだけどあんたなんか実質呼んでないのと一緒じゃない。偉そうに胸張って。わたしに分けるか触らせるかしなさいよ。 むっ、眼鏡の横に浮かんでるちっちゃなドラゴンがこっち見てる。喧嘩売ってるのかしら。睨み返しておこうっと。 「あれあれ、台車で運ばれてるやつ。あの岩に埋め込まれた人間みたいなのは何?」 「岩に埋め込まれた人間なんじゃないの」 「そこでうごめいてる緑色のバラバラ死体は何?」 「緑色のバラバラ死体に見えるわね」 「なんだ。ルイチュってばなんにも知らないのね」 くっ。屈辱。皆してわけ分かんないモンばっかり召喚しないでほしいわ。グェスがまともに見えてくる。 「今から皆さんには土の系統の基本である『錬金』を覚えてもらいます」 シュヴルーズ先生がルーンを唱え、杖を振るう。ただの石ころがピカピカ光る真鍮に変化した。 「ゴ、ゴ、ゴ、ゴールドじゃない! ゴールド! ゴールド!」 どこの馬鹿かしらねうるさいったらないわと思ったらうちの馬鹿だった。 「グェスちょっと静かになさい」 「だってゴールドじゃないゴールド! あのババァ金作った!」 「ババァが作ったのは金じゃなくて真鍮! そんなに驚くようなことしてないの!」 「ミス・ヴァリエール! 授業中の私語は慎みなさい!」 怒られた。グェスのせいだ。 「おしゃべりをする暇があるのなら……」 シュヴルーズ先生とわたしの視線が交錯した。先生が一つ頷き、わたしが二つ頷き返す。 「それではミスタ・マリコルヌ。ここにある石ころを、望む金属に変えてごらんなさい」 台詞の前半と後半でつながりが悪いと感じた人も多かっただろう。 指名されたマリコルヌをはじめとして、皆が腑に落ちない顔をしている。 それでも文句を言わないのは、わたしが呪文を使えば何がどうなるか知っているから。 今年初めて担当になったシュヴルーズ先生も知ってるところを見ると、かなり有名になってるみたいね。 気のせいかわたしの見せ場を一つ無くしてしまったような……気のせいだといいんだけど。 「ゼロのルイチュだから気ぃ遣ってくれたのね。あのババァ、けっこういいやつじゃん」 「……今度ゼロって言ったら食事抜きだからね」 グェスに言われるまでもなくガックリきたけど、わたしは知らなかった。 今日という日はまだまだ終わらない。災厄がてぐすね引いて待っている。助けて。 昼食。授業に出ていなかったくせして堂々と座ってるミキタカ。だから自由すぎ。 「ルイズさん。自分の中にいる別の存在を感じたことはありませんか。その影響を受けたことは?」 ああ。こいつってちょっとした歓談の話題もこういうものしかないのね。次からは手招きされても遠くに座ろう。 「本来の自分にないはずの傾向はありませんか。ちょっとした趣味嗜好、なんでもかまいません」 ぺティはニコニコ顔でご主人様を見ている。この主人にして使い魔あり。 「外に出ないよう隠しているものはありませんか」 あったって言えるわけないでしょ。 わたしはね、生まれてこのかたずっとむっつり助平で通してるの。誰かの影響なんか受けてないの。 自分の中にやりたい盛りの犬畜生でも抱えてるっていうのかしら。失礼な話よね。 「ねえねえ、あたし達の他にも使い魔いるよ」 ナイスグェス。話題変えよう話題。 グェスの指差した先では巨大な鍋……いや、釜かな。大釜が動いていた。 「あれは使い魔じゃありませんよ」 「使い魔以外の何にも見えないけど」 「あれは私の兄です」 ……血か。 昼食終了。お腹いっぱい。部屋に戻ろうとしたら呼び止められた。 「ルイズさんと私は皿洗い。グェスさんはデザートを配ってください。老師は食材の運び込みをお願いします」 「……なんですって?」 「ルイズさんは皿洗いですよ」 「何が?」 「老師とグェスさんの分の食事をもらいましたから、その御礼です」 貴族であるわたしに皿洗いをしろですって! なんて怒鳴りつける選択肢もあったかもしれないんだけど、なぜかわたしは厨房でお皿を洗っている。 ここんとこ説得されることに慣れてるってのもあるけど、それだけじゃない。 なぜか分からないけどあまり抵抗無いのよね。グェスから言われたことがまだ頭に残ってるのかな。 酌が無いだけマシだなんて思っちゃうんだけど、わたしの前世は酌婦でもしてたんだろうか。 ぺティは年寄りにあるまじき体力で荷物を運んでる。 わたしは黙々と食器を洗っている。 グェスもそれなりに頑張ってるんだろう。貴族に喧嘩売ってたりしなきゃいいけど。 で、ミキタカも隣で皿洗ってる。シエスタと楽しくおしゃべりしながらね。なんでこいつばっかりいい思いしてるのよ。 楽しそうに話するもんじゃないわよ。グラモンの男は口をきくだけで子種仕込むのよ。 「ねえシエスタ」 ミキタカとばっかり話してる。まるでわたしがお邪魔虫みたいじゃないの。ええい、だったらこっちから話しかけてやる! という決意の元話しかけたらそれだけでびっくりされるルイズマジック。何もそんな顔しなくても。 「あの……ミス・ヴァリエール、なぜ私の名前を?」 ……隠れ巨乳に注目して名前覚えてたなんて言ったらまずいよね。 「メイドの名前を覚えていることがそんなにおかしいかしら」 「も、申し訳ありません!」 なんでそんなにビビるのよー。別に怒ってないんだってばー。皿洗いの手ぇ止めてまで怯えることないってば。 「どうかお許しください……ミス・ヴァリエール」 そんな子犬みたいな目で見られてもなあ。身をすくませるシエスタに背徳的なものを覚えるけど、さすがにねぇ。 メイドの午後ワールドだったらすごいことしちゃうけど、ここ現実だし。しかもアウェーだし。 コック達の視線が柔肌に突き刺さる。いじめてるわけじゃないんだってのに。 「シエスタさん、ルイズさんは怒っているわけではありませんよ」 うわ、ずるっ。何よそのフォローのタイミング。こいつはそうやっていいとこ持ってくわけね。 ああ、シエスタの目。王子様を見る目。コックの人達がわたしを見る目……こわっ。何この落差。 何よ何よ、みんなでわたしを悪者にしちゃってさ。わたし抜きで勝手によろしくやってればいいじゃない。 「……お皿洗うの飽きた」 「そうですか」 「デザート配る方がいい。グェスと交代してくる」 いじらしいわたし。ただやめるだけじゃないあたりが成長してる証よね。自分で言ってて空しいけど。あーあ。 厨房ではちょっとしたアクシデントが起きていたけど、食堂ではちょっとどころじゃないアクシデントが起きていた。 今日のわたしは本当に裏目裏目。今日だけじゃないかもしれないけど、深く考えると死にたくなるから考えない。 メイド達が隅で震えている。生徒達は北の壁際を中心に、距離を保って半円状に囲んでいた。 そこから一人だけ抜け出てる子が……あれモンモランシーかしら。 てことはあの傍らにいるのが使い魔? あれが? 蛙って聞いてたけど……あれ蛙? 気持ち悪いことは間違いないけどねぇ。 「いい加減にしてギーシュ! いつまでそうやっている気なの!」 「お嬢様、我々は大変に目立っているようです」 「うるさい!」 懸命な呼びかけなんだけど、相手が大釜じゃ気の毒な人以外の何者にも見えない。 「うるさいのは君だモンモランシー! 君だけじゃない! 皆そうだ! 近寄るな! ぼくに近寄るな!」 うわ、ド修羅場じゃないの。 「そんなことじゃ友達いなくなるよ、ねっ」 「うるさああああい!」 大釜の中で怒鳴ってるもんだから、わんわんと響く響く。 グェスグェスグェス……あ、いたいた。物凄い勢いで野次馬の中に溶け込んでる。 「ちょっとグェス。これどうしたの」 近寄るなり、グェスはわたしの鎖を掴んだ。どんだけ寂しがりやよ。 「いやわかんないだけど。あの釜の中覗こうとしたヤツがいたらしいよ。で、ミッキー兄がキレチャッタってわけ」 ミッキー兄の部分につっこみたいけど今は放っておくことにする。 「だいぶアルコール入ってるみたいよ。ほら」 大釜の脇にはワインの瓶が二本、空になって転がっていた。 まさか一人であれ全部空けたってわけじゃないでしょうね。そんなやつ激昂させたらヤバイんじゃないの。 「近寄るな近寄るな近寄るな近寄るな近寄るな近寄るな誰も近寄るなァァァ!」 うわ……あれなんだっけ。ワルキューレだっけか。 「スッゲェ! ねえ、あれも魔法?」 「魔法以外でできるわけないでしょ」 こんなとこでゴーレム呼び出すなんて、完全に判断能力失くしちゃってるよね。 誰か先生呼んできた方がいいんじゃないの。それとも肉親に説得させるためミキタカ呼んでくるか。 「やめなさいギーシュ! 私の言うことが聞けないの!?」 待てよ……ミキタカを呼ぶ? またあいつにおいしいとことらせるってこと? 「お嬢様、その説得は逆効果でございます」 これは何か予感的なものを感じますでございますよ。わたしの見せ場にできるんじゃないかな。 「うるさい! ぼくに命令するな! どうせ死ぬんだ、もうどうなったってかまうもんかッ!」 ここで今日一日の帳尻を合わせる、と。いいね、これでいこう。 「待ちなさいギーシュ! 狼藉はそこまでよ!」 進み出た勇敢な美少女に集まる視線。ふふっ、今日のヒロインはわ、た、し。 「これ以上暴れたいのならわたしが相手になるわ!」 モンモランシーに小さくウインクをして、本気で傷つける意思が無いことをアピール。取り押さえればいいのよ。 「うるさいゼロのルイズッ! そんなに死にたいなら君から相手してやる!」 ワルキューレが武器を構えてこちらへ向いた。ふん、望むところよ。わたしの爆発なめるなっていうの。 「いくわよグェス! 援護しなさい!」 返事が無い。 「グェス、わたしの詠唱時間を稼ぐのよ!」 返事が無い。 「グェス?」 振り返ると、わたしの鎖を握っているのはなぜかマリコルヌだった。グェスはいない。 「何よマリコルヌ。何であなたがわたしの鎖持ってるのよ」 「君の使い魔、ぼくにこれ握らせて走っていっちゃったんだけど」 「は?」 「君が前に出た時、目にも留まらない勢いで」 「は?」 え? 何? は? あ? あ……あの女アアアアアアアア!
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前ページ次ページお前の使い魔 「さ……寒い。」 清々しい朝の光ではなく、肌寒さでわたしは目を覚ました。 ぼーっとしたまま目を横にやると、わたしの毛布を剥ぎ取って、ぐーすか寝こけるダメダメ使い魔の姿が目に入る。 「起きなさ……!!」 そこまで言って、わたしはこのダメ使い魔こと、ダネットを起こすのをためらい、昨日のことを思い出す。 「あー……まあ、今日ぐらいは勘弁してあげるか。で、でもこれはご主人様としての使い魔への計らいっていうだけだから、勘違いしちゃ駄目なのよ?」 別に誰に聞かれる訳でもないのに、言い訳をしてしまう。 うーむ。昨日のアレはご主人様としてかなりアレだったんではないだろうか? 威厳というものがゼロだった。 泣くにしても、もうちょっとこう目上の者の泣き方みたいなものがあったんではなかろうか? 「んー……まあいっか。それなりに感謝もしてるし。光栄に思いなさいよね?」 昨日、わたしが泣き止むまでずっと抱きしめてくれたダネットを見て、少しだけ笑う。 「むー……」 わたしの独り言がうるさかったのか、ダネットは僅かに眉間にしわを寄せて唸った。 「あ、起こしちゃったかしら。」 だけれど、また夢の世界に旅立ったようで、幸せそうな顔をして寝息をたて始める。 全く、ご主人様から毛布を剥ぎ取ってすやすやと……。どんな夢を見てるのかしらこの使い魔は。 「おまえー……」 あら寝言? しかもわたしの夢みたいね。 きっと優しいご主人様に感謝しまくってる夢ね。 「おまえー……ホタポタを胸に入れても乳でかにはかないませんよー……」 ほほう? 中々に楽しい夢を見てるみたいねえこのダメットは。というか、この寝言には作為すら感じるわ。実は起きてるんじゃないかしらこいつ。 それよりも、っと……確かこの辺に乗馬用の鞭が……お、あった。さぁて、使い魔の調教でもしましょうか。 「ああもう……まったくおまえはバカですねえ……」 「馬鹿はあんたよ!! このダメットおおおおおお!!!!!!」 少しだけ優しくなれたはずの朝は、一転してわたしの怒声から始まった。 「お前、私の頭を何だと思ってるんですか? 楽器みたいにポンポンと。」 「楽器なら綺麗な音が出るだけマシよマシ。ほら、さっさと起きる!!」 昨日までのことが悪夢だったかのように、平和な空気が部屋を満たす。 このままの日常が続けばいいなとちょっとだけ思う。ちょ、ちょっとよ? ほんのちょっぴりよ? 「うー……まだ眠いです。お前、ちょっと顔を洗いたいから水を用意してください。」 「そういうのは使い魔の仕事でしょうが!! 顔を洗いたいならわたしの分まで部屋に持ってきなさい!!」 「たかが顔を洗う為の水を部屋に持ってこさせるなんて、贅沢ですねお前は。親の顔が見たいっていうものです。」 「あんた喧嘩売ってるでしょ? 支払いは金貨でいいかしら?」 「随分と逞しくなりましたねお前。」 「おかげ様でね。はあ……全く……」 全く、この使い魔ときたら、普段はダメダメなのに、こういう時は変に気を使う。 そもそもダネットは、こうやって人をおちょくるタイプではない。どっちかというとおちょくられるタイプだ。 あの笑顔を見るに、多分、少しでも明るくして気分を変えようとしてるのだろう。ただ、問題は 「バレッバレなのよね。全くもう。」 「え? 何かいいましたかお前?」 「何でもないわよ。ほら、早くしないと朝食が食べれないどころか、授業に遅れるわ。」 部屋の外からは、他の生徒の声が聞こえ、窓からも何人かの生徒の声が聞こえる。 早い生徒は、もう食堂に行ってることだろう。わたしも急がないと。 「あれ? でもお前、今日はジュギョーお休みじゃないんですか?」 「あ……そうだったわ」 思い出した。 昨日、泣きながら部屋に戻るとき、騒ぎを聞きつけたミスタ・コルベールに、大事を取って今日は休みなさいと言われたんだった。 「でも、別に平気なんだけどね。」 そう言いながら、わたしは腕をくるくる回してみる。 「はー……お前って丈夫なんですねえ。それとも、こっちの療術師が凄いんですか?」 「何よそのリョージュツシって?」 「怪我を治してくれたりする術師のことです。知らないんですか?」 「知らないわよあんたの田舎の事情なんて。そのリョージュツシってダネットのいたとこの水のメイジの呼び方? でも、何で水のメイジが関係してくるのよ? わたしは怪我なんてしてないわよ?」 それを聞いたダネットは、少し考え込んだ後、笑って手を振りながら答えた。 「あ、何でもないです。お前は気にしないで下さい。ええ、お前は元気いっぱいです。さて! ご飯にしましょう!!」 「待ちなさい。」 「う……。お前? その目ちょっと怖いですよ?」 「なぁにを隠してるのダネットぉおお?」 「か、隠してなんかいません!! お前が凄い怪我をしていたなんてこと、これっぽっちもありません!! ありませんとも!!」 「なるほど。よーくわかったわ。それで? わたしが怪我をしてた理由は何なの?」 「け、怪我なんてしてません!! お前は元気いっぱいです!!」 「ダネット? わたしは真剣に聞いてるの。」 「……言えません。言いたくないです。」 それっきり、ダネットは頬を膨らませて口をつぐんでしまった。こうなると、原因は自分で考えるしかない。 「わたしが怪我をして、その理由をダネットは言いたくない……となると、理由はあの『黒い剣』かしら?」 「……私は黒い剣なんて知りません。知ったこっちゃないです。」 ダネットはそう答えながらも、表情を険しくした。 全く……素直というか、つくづく嘘が付けない使い魔だ。 「ダネット、もしかしてあんた、あの剣に関係してることを秘密にして、わたしを傷つけないようにとか考えてない?」 「…………。」 無言。つまり肯定。 ほんと世話の焼ける使い魔というか何と言うか……。 「あのねダネット。言っとくけど、わたしは誇り高きヴァリエール家の三女、ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエールよ?」 「そのルイなんとかがどうしたって言うんですか。」 わたしは、そっぽを向きながら、膨れっ面で返すダネットの顔を両手で掴んでこちらへ向けた。 「な、何をするんですか!! 離しなさい!!」 「黙りなさい。あのねダネット? この名前はわたしが貴族であるという証。そして、貴族というのは」 「木が頭からもしゃーっと」 「違うわよ! いいから聞きなさい!! あのね、貴族っていうのは背を向けないの。それがどんなことであっても。例え、自分が傷つくようなことでもね。」 しかし、ダネットは納得がいかないようで、まだ顔をしかめている。 仕方ない。恥ずかしいけど言ってやろう。 「それにね。もし、もしもよ? その……わたしが傷ついちゃった時はその……」 「その何ですか?」 ああもう!! ちょっとは察しなさいよ馬鹿!! アホ使い魔!! ダメット!! でも、それがダネットか。はぁ……。 「わたしが傷ついたり危ないときは、あんたが守るんでしょ!? 違う!? あんた言ったわよね? 『お前の使い魔』だって。だったらご主人様を守りなさい!! わかった!?」 わたしは一気に言った後、赤くなった顔を見られないようにダネットから顔を背けた。 横目でダネットをちらっと見ると、わたしの言ったことに呆気に取られたようで、口をぽかんと開けている。実にアホっぽい。 「そっか……そうですよね。」 「そうよ。わかったんならさっさと話しなさい。」 ようやく話す気になったのか、ダネットは姿勢と表情を正すと、真剣な口調で話し始めた。 「まず怪我のことですが、お前はあの剣を使って石の化け物を倒したっていうことは覚えてますか?」 「石の化け物ってゴーレムのことね。うん、覚えてるわ。」 ダネットはわたしの返事に頷くと、言葉を続けた。 「私はその時、気絶していて見ていなかったんですが、乳でかやタバサに聞きましたし、お前も覚えてるなら間違いないでしょう。じゃあ、続けて聞きます。お前は、石の塊を斬りつけましたが、それで手は平気だったと思いますか?」 なるほど、そういう事か。 「無事じゃすまないでしょうね。」 「ええそうです。お前の手の骨にはヒビが入っていて、他にも足の骨やら肩や腰まで凄い状態だったそうです。」 「う……想像したらなんか痛くなってきた。」 「おまけに、手足の筋肉とかはもう凄まじかったそうです。ぐっちゃぐちゃのハンバーグって感じだったそうです。」 「ストップ。大怪我をしてたことはわかったわ。じゃあついでに聞くわね。あの剣は一体なんなの? あれを使ったせいでわたしはああなって、凄い力でゴーレムを倒した。そして……あんた達を傷つけようとした。」 ついでと言いつつも、実際はこれが本題だ。 あの剣を持っていた時の最後の記憶。ダネットがわたしを説得して止めたときのこと。 ダネットはあの剣のことを知っている素振りを見せた。だからこそわたしを止められた。 多分、いや絶対にダネットとあの剣には何か関係がある。 「……わかりました、教えます。あの剣というのは」ぐぅ 「はい? なに今の音?」 何かダネットの言葉の後に凄い音がした気がする。 「い、今のは気にしないで下さい!!」ぐきゅるる~ 「気にしないでって、無理言わないでよ。」 慌ててお腹を押さえるダネットを見て見当が付いた。 「あんた、お腹空いてるんでしょ? 取り合えず朝食を食べに行きましょうか。」 「うう……真面目な話の時にすいません。」ぐきゅるるるる~ 「気にしないの。わたしもお腹が空いてたし、ちょうどいいわよ。ほら、先に顔を洗ってから食堂に行くわよ。」 未だに恥ずかしそうに顔をしかめるダネットの手を取り、顔を洗いに向かう。 顔を洗い、食堂に向かう途中、空腹の為なのか先ほどのお腹の音のせいか、今も顔をしかめるダネットをふと見る。 「何ですかお前? 私の顔に何か付いてますか?」 「べっつにー」 「あ! お前笑いましたね!! 言いなさい! 私の顔に何を付けたんですか!! 言わないと首根っこへし折りますよ!!」 「ほらほら、急がないと朝食なくなっちゃうわよ?」 「ま、待ちなさい!! 教えなさい!!」 朝の学院を走りながらわたしは思った。こんな日常はきっとずっと続くのだと。 「はー、あんたもダネットもよく食べるわね。タバサも良く食べるけど、負けてないんじゃない?」 「三日も寝てたんだから、お腹空いてるのよ。仕方ないじゃない。」 「太る。」 「タバサ、何か言った?」 「言ってない。」 「ふぉーむむふぁふふぁふふぉ!!」 「ダネット! 口に食べ物を詰めながら喋らないで!! ああもう! こぼれちゃってるじゃない!!」 わたしとダネットは、食堂で会ったキュルケとタバサと一緒に、賑やかな朝食を取っていた。 本来、席は決まっているのだが、キュルケが変に気を使って一緒の席で食事をしようということになったのだ。 「なんか逆に疲れるような気がするのは気のせいかしら。」 「ふぉふ?」 「だから食べ物を口に入れたまま喋るな!!」 朝にしては騒がしく食事を終え、授業の時間が近づいてきた。 わたしは休みだが、キュルケとタバサは通常通り授業がある為、席を立って移動しようとしのだが、そこでふとキュルケが立ち止まり、わたしの方を見て言った。 「ルイズ、あんた達がさっき部屋で話してた事だけど。」 「あ、あんた聞いてたの!?」 「聞こえたのよ。朝からあんなに騒いでたら誰だって気になるじゃない。」 わたしは鞭を手にダネットを追い掛け回したことを思い出し、頭を抱えた。 「それでね、今日の授業が終わった後に、あたしとタバサもダネットの話を聞いていいかしら?」 「何でよ? あんた達には関係な」 「ある。」 わたしの言葉を遮り、タバサが言った。 「タバサの言う通りよ。あんたもダネットもあたしもタバサも、アレのせいで危険な目に会った。無関係じゃないわ。なら、今後のことも考えると、あたし達にも知る権利ってのはあるんじゃない?」 言われて見るとそんな気もしてくる。更に、原因はわたしなので強くも言えない。 「ダネット、どうする?」 わたしに拒否権は無いと悟り、ダネットに決定権を渡す。 話をするダネットが拒否するなら、流石に二人も諦めるかもしれない。 「……関わったら危険かもしれないですよ?」 「危険は承知。」 ダネットの問いにタバサが短く答える。 その答えを聞いたダネットは、珍しく考え込んだ後に言った。 「わかりました。乳でかとタバサにも教えます。」 ダネットの返事を聞き、満足したのかキュルケは笑うと、タバサと二人で食堂を後にし、残るはわたしとダネットの二人だけになった時、わたしはダネットに聞いてみた。 「よく話す気になったわね。」 「…………。」 わたしの問いに、ダネットは無言で悔しそうに唇を噛む。 多分、二人を巻き込んでしまうことが悔しかったんだと思う。なのに二人に話そうと決めた。つまり、それほどあの剣が危険だということ。そして、ダネットだけでは、ああなったわたしをまた止められるとは限らないこと。 しかし、そこでわたしは一つ疑問が浮かんだ。 「あれ? でもあの剣を使わなかったら、もう大丈夫なんじゃないの?」 しかし、ダネットはわたしの言葉を聞いてうつむき、呟く様に言った。 「……後で話します。」 その後、ダネットとわたしは無言で食堂を後にし、ダネットは昼食の時も部屋から出る事無く考え事をしていた。 わたしがシエスタに言って部屋に持ってこさせた食事も、いつもの半分も食べずに残した。 それから時間は流れ、授業の終わりの合図が鳴る。 そんな時、部屋のドアがコンコンとノックされ、わたしはキュルケ達が急いで来たのかと思い、ダネットにドアを開けさせた。 ダネットがドアを開け、来訪者の姿を見ると、体をピクンと震わせて一点を見つめる。 「ミスタ・コルベールに……学院長?」 来訪者は顔を強張らせたミスタ・コルベールと、難しい顔をした学院長であるオールド・オスマンの二人。 わたしは二人の姿を確かめた後、動かないダネットに疑問を持ち、今も動かない視線の先を見た。 「学院長……それは……。」 視線の先にあったのは、学院長が手にしている、『破壊の剣』の名を持つ錆びの浮いた長剣だった。 前ページ次ページお前の使い魔
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「機神飛翔デモンベイン」より、二闘流&アナザーブラッドを召喚 二闘流とアナザーブラッドの本名は『大十字 九朔』となりますが 完全同名で混乱を招きますので二闘流を『九朔』、アナザーブラッドを『紅朔』と表記して分けております 汝等、虚無の使い魔なり!-01 汝等、虚無の使い魔なり!-02 汝等、虚無の使い魔なり!-03 汝等、虚無の使い魔なり!-04 汝等、虚無の使い魔なり!-05 汝等、虚無の使い魔なり!-06 汝等、虚無の使い魔なり!-07 汝等、虚無の使い魔なり!-08
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『ザ・グレイトフル・デッド』 あれ?さっきと一寸ちがうような? まっ・・・いいか 「お待たせ」 お待たせって・・・キュルケ? 「何しにきたのよ!」 「助けにきてあげたんじゃないの。朝方、窓からみてたらあんたたちが 馬に乗って出かけようとしてるもんだから、急いでタバサを起こして後をつけたのよ」 キュルケは風竜の上のタバサを指差した パジャマ姿なのを見ると寝込みの所を叩き起こされたのだろう タバサ・・・あなた、キュルケの使い魔なの? 「ツェルプトー。あのねえ、これはお忍びなのよ?」 「お忍び?だったら、そう言いなさいよ。言ってくれなきゃわからないじゃない。 とにかく感謝しなさいよね。あななたちを襲った連中を捕まえたんだから」 キュルケは岩陰を指差した 「少し待ってろ、ヤツ等に聞きたいことがあるんでな」 プロシュートが岩陰に入るのを見届けると、キュルケをにらみつける 「勘違いしないで。あなたを助けにきたわけじゃないの。ねえ?」 キュルケはしなをつくると、ワルドさまに、にじり寄った 「おひげが素敵よ。あなた、情熱はご存知?」 キュルケ。今度はワルドさまなワケ? 文句を言おうとした時、頭の中に声が聞こえてきた 『ブッ殺す』と心の中でおもったならッ! その時スデに行動は終わっているんだッ! ちょっと!なにやってんの?
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前ページ次ページ蒼炎の使い魔 ギーシュからの(謝罪の為の)呼び出しを受けたルイズは、以前カイトが戦った広場に来ていた。 「遅いわねえ…」 ルイズが苛つきを隠せない表情でそういった。 ちなみにその頃カイトは何をしていたかというと… 「おいしいですか? カイトさん♪」 「…ハアアアアアアアア」 「それは良かったです」 すっかり慣れたシエスタから食事をご馳走してもらっていた。 ちなみにルイズはその事を知らない。 カイトがデルフを使い、「用事がある」と告げただけだったのだ。 ルイズもまさか女の所へいくとは考えなかったのだろう。 何せ、以前言いつけられた『キュルケに近づくな』をしっかりと守っているのだから。 …もっとも、キュルケから近づいてきた場合はどうしようもないのだが。 異性に関する認識などカイトはよく分からないように出来てある。 まあ、そういった理由でカイトはここには居なかった。 …何気にギーシュの約束を破ったカイトだった。 そんなこんなで数分後。 「やあ、待たせてごめんよ。」 ようやく待ち人であるギーシュがやって来た。 「遅いわよ。」 ルイズはやっと来たかと言わんばかりにギーシュのほうに顔を向けた。 「ゴメンゴメン。女性を待たせるのは悪かったね」 ギーシュは何時もの調子で謝ってくる。 「それで? 一体何のようなのよ。」 ルイズは本題に入る。 ギーシュもその言葉を聴いて、真剣に、それでいて何処か申し訳なさげな顔になった。 「以前の決闘の時…君を侮辱した発言をしてすまなかった。 本当に申し訳ないことをしたと思うよ。」 ルイズはその言葉を聴いて、少し驚いた。 まさかギーシュの口から、女性関係以外の場で本当に謝罪の言葉が出てくるとは。 驚くルイズを他所にギーシュは続ける。 「言い訳になるかもしれないが…、本当にあの時はどうにかしていたんだ。 心無い言葉をかけて本当にすまなかった…」 ギーシュは嘘を言っていないようだ。 「はあ、まあ別にいいわよ。 それより貴方に聞きたいことがあるんだけど。」 ルイズは頬を掻きながらもギーシュの謝罪を受け入れた。 心から謝られる事なんて今まで少なかったのかもしれない。 平民からも何度かあったのだが、その言葉の全ては殆どが自分への『保身』の為だ。 相手を傷つけてしまった、というよりも、相手を怒らせたとばっちりが自分に帰ってくるんじゃないかという恐怖。 何度もやられると、段々と分かって来る。 (いけないいけない) 暗くなってしまいそうな思考を無理やり別のことに変えた。 ルイズは聞きたいことがあったのだ。 それは… 「あの時、何か『黒い点』が見えたんだけど、心当たりは無い?」 ギーシュがビクリと体を振るわせた。 やはり心当たりがあるらしい。 ルイズもあの時のギーシュは異常だと思っていた。 それに核心を覚えたのはカイトが放った『データドレイン』という光をギーシュが受けた時。 「あ、ああ。君はアレがなんなのか知っているのか? 僕はアレに触れてしまった時に、ああなったと思うんだが。」 ギーシュは以前自身に起こった話をした。 それは完全に怯えた目だった。 「詳しい事は知らないけど… カイトが知ってたのよ。」 「君の使い魔が…? そういえば見当たらないけど…」 「それは…」 ルイズが言葉を話そうとした瞬間。 ドオン!! 何処からか轟音が聞こえた。 「な、なに!?」 二人は慌てて周りを見回す。 その時何かに気がついたのかギーシュが叫んだ。 「あれは…ゴーレムだ!」 彼の言うとおりそれは小山もあるんじゃないかと言うほどのゴーレムだった。 そして、その側には… 「あれは…宝物庫!?」 そう、ゴーレムは宝物庫の入り口を破壊していたのだ。 しかも、魔法が掛けられてある扉をだ。 離れた場所にいたため、よく見ることは出来なかったが黒い影が中に入っていくのが見えた。 「盗賊…か!?」 「早くとめないと!」 ルイズが掛けようとしたがそれはギーシュによって止められる。 「離して!」 「待つんだ! 僕達じゃあいつには勝てない!」 「だからって!」 「落ち着くんだ! 僕たちには今使い魔が側にいないんだぞ!」 その言葉にルイズは少し冷静さを取り戻した。 同時に自分の無力さにルイズは歯噛みする。 そうしてる間にゴーレムに乗った黒い影は学園の外へ逃げていった。 死神の大鎌 頂戴しました。 土くれのフーケ そう書かれたメモを置いて… 一方… 「おかわりですか?カイトさん」 「…ハアアアアアア」 こっちは平和な時間を過ごしていた…。 前ページ次ページ蒼炎の使い魔
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オープニング 「First kiss」 作詞:ICHIKO 作曲・編曲:新井理生 歌:ICHIKO ※第13話のみSE付き 2chのアニソンランキング 147位(2007年12月版)、123位(2008年05月版) エンディング 「ホントノキモチ」 作詞:森由里子 作曲・編曲:新井理生 歌:ルイズ・フランソワーズ・ル・ブラン・ド・ラ・ヴァリエール(釘宮理恵) ※第13話ではエピローグ時に流れた VIPPERが選ぶアニソンベスト100+α 73位(第1回) 挿入歌 イメージソング・キャラクターソング 関連作品 ゼロの使い魔~双月の騎士~ (2007) 投票用テンプレ First Kiss(ゼロの使い魔/OP/ICHIKO/2006) ホントノキモチ(ゼロの使い魔/ED/釘宮理恵/2006) OP…オープニング曲、ED…エンディング曲、IN…挿入曲、TM…主題曲 IM…イメージソング・キャラクターソング